rapanse’s diary

ポストモダンの視点で絵画を楽しみ、沖縄のシマ社会と芸能を楽しむ

ヒエロニムス・ボス

ヒエロニムス・ボス作《行商人》

ヒエロニムス・ボス(1450年頃~1516年)はネーデルラント(フランドル)の画家。ルターによる宗教改革(1517年)の直前に亡くなっている。ネーデルラントは宗教改革の嵐が吹き荒れた地域だった。ボスの死後、16世紀後半には宗教改革による聖像破壊運動でボ…

中世的価値観の崩壊を描いたヒエロニムス・ボス

初期フランドル派の最後を飾る画家はヒエロニムス・ボス(1450-1516)だった。ボスが描いたのは、人間の救いようのない愚かさであり、狂気であった。 ボスの代表作の一つに、《快楽の園》がある。ボスが40歳から50歳の1490年から1510年の10年間のいずれかの…

15世紀における〈狂気〉の誕生

「十五世紀になると、人間の狂気の画像(イマージュ)である例のグロテスク図柄は、数多くの誘惑のなかの特権的な形象の一つとなる」(田村俶訳『狂気の歴史』)とフーコーは言う。グロテスク図柄は中世ヨーロッパで親しまれていたものだ。グロテスク図柄が…

《阿呆船》

フランスの哲学者ミシェル・フーコー(1926-1984)によると、17世紀までのヨーロッパは、狂人を排除・隔離する社会ではなかった。つまり狂人は、社会の一員として暮らしていたのである。 中世紀とルネサンスにおいては、狂人は社会の内部に存在することを許…